NARUTO -ナルト-/岸本斉史

少年ジャンプで連載中の大ヒット忍者マンガです。
もはや説明もあらすじもいらないですよね(笑)

なんで今回取り上げたかというと、前々から疑問に思っている事がありまして。ナルトってなんで子供達に人気なの? って事です。
いや別に人気を否定したいわけではないです。ただこの作品のテイストとかテーマって実はめちゃくちゃ暗くて重い側面があると思うのです。

一番のテーマはもちろん「友情」、「人との繋がり」、だと思うんですが、そこの至るまでに散りばめられたものがそれほど簡単ではないと思うのです。
序盤から「コミュニティからの疎外感」を主軸にしています。そこはまあ子供達にも理解出来るんですけど、深く認め合った親友の裏切りまで出てきます。
それもただ憎しみに駆られてというならわかりやすい話ですが、その本人であるサスケの心情はそんなに簡単ではないと思うのです。ナルトを筆頭に認め合える仲間も出来て繋がりが生まれても、それでもかつての同胞への愛と兄への愛憎を選ぶという決断は、サスケのいう「復讐」という言葉だけではすまされません。
物語が進むにつれて、その感情はより複雑であることを露見していくのですが、これを少年ジャンプを読む少年達はどう読むのでしょうか?

また最近では、少年マンガの域を越えた「ただ闘うだけが戦いを終わらせることではない」という平和論まで出てきています。本作における人の生死はとても重く描かれます。戦争の重みを持って伝えようという意図を感じます。これが少年達にはどのように届いているのかが気になるのです。

実は岸本先生の絵柄はとても淡白です。トーンが控えめで時としてとても殺伐とした印象を抱かせます。ナルトは読者に夢を与える作品であることは間違いないですが、前述のように辛く重いストーリーも描いていることも少年達に受け取って欲しいなと思います。それでも夢に向かうナルトを見ていると、岸本先生が天性の少年マンガ家であることを痛感しますが。最後まで諦めないことや人間愛を作品の明暗使い分けて描く素晴らしいマンガです。

いまナルトを読んでいる子供達にその深い部分が伝わっていなくても、いつか大人になって伝われば良いと思います。それよりナルトは少年マンガなんて読まない大人に読んで欲しい作品です。マンガだからと言って侮れないですよ!

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このページは、ericgaigogakuinが2010年8月 6日 20:53に書いたブログ記事です。

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